
費用を抑えてマンションを購入したい方へ
- 中古マンションのリノベーションで新築並みの環境が手に入ります。
- 中古マンションの選び方やリノベーションポイントをチェック!
- リノベーションマンションで夢の暮らしをお手伝いします
今回はリノベーションが人気の理由や中古マンションの選び方、リノベーションのポイントを解説します。マンションのリノベーションを検討中の方は参考にしてみてください。
目次
中古マンションリノベーションが人気の理由
なぜ今中古マンションのリノベーションが人気なのか、その理由を5つにまとめました。
【理由①】手頃な値段で購入できる
マンションの価値は年々上昇しており、首都圏の新築分譲マンションは2022年上半期時点で平均価格が6,511万円で、2年ぶりの上昇となっています。一方の中古マンションについては、2021年7月時点で平均価格4,218万円です。 中古マンションとはいえ決して安くありませんが、新築分譲マンション購入よりも大幅に手頃な値段で購入できます。【参考①】
不動産経済研究所 首都圏 新築分譲マンション市場動向 2022年上半期(1~6月)
https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/513/rs2022-16.pdf
【参考②】
東京カンテイ 三大都市圏および都府県 70㎡あたりの中古マンション価格
https://www.kantei.ne.jp/report/c202110.pdf
【理由②】価格が下落しにくい
一般的に物件は築年数に伴って価値が下落し、10年で半分程度、20年を超えるとほぼ底値になります。新築物件を売りに出すなら10年程度が理想ですが、リノベーションなら元々底値の状態です。そのため、それ以上大きな価値下落をする心配がなく、安定した資産として活用できます。将来的にリノベーションした中古マンションを売りに出すとしても、大きな損が出る心配はありません。
【理由③】選べる物件が増える
マンションを購入する場合、築年数や新築にこだわると選択肢は狭くなってしまいます。しかし、中古マンションをリノベーションするのであれば、築年数を気にする必要はほとんどありません。唯一気にすべきなのは法律に抵触しないかでしょう。安全基準や防火基準等を満たしているのであれば、リノベーションは選べる物件が増えるメリットがあります。
理由④ 便利な立地の物件が手に入る
今や駅近くや商店街に近い物件は、新築マンションや住宅、商業施設に利用されており、利便性の高い土地はほとんど残っていません。せっかく新築マンションを購入しても、利便性の面で劣る物件では生活にも不便です。一方、中古マンションを選択肢に加えれば、駅へのアクセスに優れた物件、商業施設に近い物件などが数多く残っています。リノベーションを前提として中古マンションを探せば、便利な立地の物件が手に入るでしょう。
理由⑤ 理想の空間を創造できる
リノベーションの良い点はパッケージ売りではなく、自分にとっての理想の間取り、設備にマンションをデザインできる点にあります。家族で生活するなら家事の動線を意識したり、お気に入りの家具を配置するスペースを作ったりすることもできます。リノベーションは家族のライフスタイルに合わせたデザインに設計でき、住む人のこだわりを反映できる点が人気の理由です。
中古マンションリノベーションのデメリット
中古マンションのリノベーションでは、どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
知らない人が住んだ部屋を利用する
リノベーションは中古マンションを改築するものですから、自分の前に住んでいた人がいます。新築と違って誰かが利用した部屋ということで、人によってはあまり気持ちの良いものではありません。知らない人が利用した部屋には住みたくない方や、新築以外は住みたくない方にはリノベーションは向いていません。
耐震基準に満たない物件もある
中古マンションでも比較的新しいものは問題ありませんが、1981年より以前に建築されたマンションは新しい耐震基準を満たしていない可能性があります。その場合でも住むことは不可能ではなく、「耐震基準適合証明」があれば基準を満たしていると判断されます。 そのため、あまりに古いマンションは新しい耐震基準を満たした上で、耐震基準適合証明を受けて問題のなく住めるようにしてください。部屋の位置関係で間取りが決まってしまう
マンションには部屋前の通路や階段、エレベーターのような共有部分があり、共有部分は勝手にリノベーションできません。また、部屋の位置関係によっても窓の位置や部屋の位置が決まっており、完全に自由な間取りにすることが難しいでしょう。法律の規制やマンションの規則に従って、許容範囲内でリノベーションをしてください。
中古マンションのリノベーションのトレンド
かつて中古マンションのリノベーションはデザイン性を重視し、使い勝手の良さよりも前衛的なデザインがトレンドでした。
しかし近年は新型コロナウイルス流行による需要によって、トレンドも大きく変化しつつあります。
リノベーションのトレンドがどのようになっているのか、5つのトレンドを紹介します。
①オープンスペースを作るリノベーション
2021年頃から流行した新型コロナウイルスの影響もあり、自宅で過ごす方が多くなりました。近年のリノベーションのトレンドはオープンスペースを作り、キッチン・リビング・ダイニングが1つになるリノベーションです。
リノベーションをする若い方の場合、家族との触れ合いや時間を大切にするため、プライベートスペースを極力減らすことが多いです。
リビング・ダイニングに家族が集まり、一緒の時間を過ごせるような間取りを意識しています。
またオープンスペースにするメリットとして、採光や換気に優れており、開放感があるという点もあります。1つの窓からの光で部屋全体が明るくなり、暖かみのある空間を演出しやすくなるでしょう。
家族と過ごすための家だからこそ、開放感と明るさを意識したリノベーションが人気です。
②収納量を高めるリノベーション
室内の収納量を意識して、見えない収納やウォークインクローゼットなどを取り入れたリノベーションも人気です。従来のリノベーションでは、デザイン性や施主のこだわりを重視するあまり、収納スペースを極端に減らすというケースがみられました。
しかし実際に住んでみると収納スペース不足で部屋が散らかり、かえって住みにくい家になったケースもあります。
そのため近年のリノベーションでは収納スペースを取り入れつつ、洗練されたデザインやモダンなデザインにするのがトレンドとなっています。
例えば趣味の品々を飾るための棚を多数配置した小部屋、一見すると壁のような収納スペースなど、コンパクトなスペースを収納として活用することが多いです。
収納スペースが多すぎれば生活しにくくなるため、生活の動線を意識しつつ、収納スペースを確保する設計が増えています。
③部屋数を減らすリノベーション
オープンスペースを意識したリノベーションにも通じますが、部屋数を減らしたリノベーションも人気があります。こちらは子供が大きくなって独り立ちすることを機に、夫婦での暮らしや終の棲家として暮らしやすさを重視したリノベーションです。
例えば、もともと子供部屋として使っていた部屋の間仕切りを取り払い、大きな1つの部屋にするケースです。大きな部屋を1つ作ることで夫婦それぞれの趣味に活用でき、老後のライフスタイルの変化にも対応しやすくなります。
また部屋数を減らすことで採光や風通しの良さ、部屋のデザインの自由度も高くなります。老後の暮らしやすさを意識して、部屋を減らすリノベーションも中高年から人気です。
④家事と仕事のしやすさを重視したリノベーション
コロナ禍以降、テレワーク導入企業が増加したことで、生活と仕事が一体化した人も多くなりました。リノベーションのトレンドもこうした社会の変化に合わせて、家事と仕事のしやすさを重視したものがトレンドになっています。キッチンの横にデスクを配置する、大きな窓で仕事中も採光と風通しの良い環境をデザインする、仕事用の書斎を作るなどです。
生活と仕事を一体化させるリノベーションでは、デッドスペースを有効活用する方法が人気です。
キッチンや浴室、使っていない収納など、それまでは利用価値の低かったスペースを作業スペースにすることで、仕事しやすい住まいを造れます。
リノベーションした我が家で料理教室などを開く方もおり、自分の仕事を意識したリノベーションは年々需要が高まっています。
⑤ミニマルを重視したリノベーション
都市部のマンションの専有面積が小さいマンションでは、ミニマルを重視したリノベーションもトレンドです。ミニマルとは「最小」「最低限」を意味する言葉です。小さなスペースを有効活用するために、コンパクトながら暮らしやすい住まいづくりを選ぶ人が増えています。
例えば横の空間だけでなく、ロフトや屋根裏部屋を作って縦の空間を生かすリノベーションです。
ロフトや屋根裏なら普段の生活では意識することもなく、スペースが小さくても暮らしやすいでしょう。一人暮らしや夫婦だけの生活であれば、大きな室内は必要ありません。
そのため、ミニマルを意識すれば小さいながらもこだわりが詰まっており、自分だけの住みやすい家がデザインできます。
マンションリノベーションで人気の間取り
リノベーションで人気のある間取りの一例を紹介します。
こだわりキッチンを中心としたセンス溢れる住まい
キッチンやバスルームなどの水回りを中心に、使い勝手の良くなかったキッチン、バスルームの湿気を取り除くためにリノベーション。キッチンは使用者の身長に合わせて高さを調整、収納スペースも多めに設置して整理された空間を実現しています。 バスルームは水切りの良いシステムバスに、マグネット式の壁面で収納スペースを自由に変更できるようにしています。https://www.polus-reform.com/exampler/living/detail.php?jn=920&tp1=b&jt=m&ct=2
開放的なキッチンで気持ちも明るく、こだわりのつまった住まい
洗面台の収納スペースをきっかけにリノベーションを決意し、同時にキッチンとリビングの仕切りをなくすことに。エアコンの空気を部屋全体に行き渡らせつつ、埃や冷気のたまる窓も綺麗にしています。 白を基調にした清潔感のある空間と見通しの良い開放的なキッチンが魅力的な間取りとなっています。https://www.polus-reform.com/exampler/living/detail.php?jn=919&tp1=b&jt=m&ct=2
セカンドライフを快適に
「第二の人生を快適に過ごしたい」をテーマとして、夫婦が2人で快適に暮らせる住環境にリノベーション。段差の多かった床をすべてフラットにし、人つなぎの部屋のように行き来がしやすい間取りにしています。 元々はL型でデッドスペースの多かったキッチンも、I型のシステムキッチンですっきりとしつつ、収納空間を広く取っています。https://www.polus-reform.com/examplet/full/detail.php?jn=914&tp1=t&tm=1
個室をひとつ取り込んで広く開放的な対面キッチンに
水回りと玄関の狭さが悩みだった空間を、床の段差をフラットにしたうえで快適に暮らせる環境にリノベーションしています。元々は個室と廊下だった部分を1つのリビング・ダイニングの形に変更し、対面式のおしゃれなキッチンにしました。 壁付けだったキッチンを対面式のシステムキッチンに変更したことで、リビングとの一体感で開放的な空間を作り出しています。https://www.polus-reform.com/examplet/full/detail.php?jn=910&tp1=t&tm=1
段差の解消で安心
年齢とともに辛くなる段差とお孫さんが遊ぶ空間を考え、床板を全面的にフラットにしたリノベーションです。フロアレベルを全体的に上げて、キッチンと同じ高さにすることでバリアフリー化を実現しました。 和室を洋室に、キッチンは対面式にすることで、住居全体の調和と開放感を意識した住環境を生み出しています。https://www.polus-reform.com/examplet/full/detail.php?jn=909&tp1=t&tm=1&p=2
中古購入+リノベーションにして大正解
築16年の駅近くの中古マンションを購入し、老朽化した設備と間取りをリノベーションしました。キッチンはリビング・ダイニングと一つなぎにして広い空間へ、和室の段差をなくしてベッドの置ける空間にしています。 白と黒を基調としたシンプルながらスタイリッシュな空間は、まるで新築のような清潔感溢れる雰囲気が漂っています。https://www.polus-reform.com/examplet/full/detail.php?jn=908&tp1=t&tm=1&p=2
家事に育児に奥様を応援する空間づくり
以前から住んでいたマンション、長らく空き家状態だったところをリノベーションして再び家族団らんの場へと変わりました。子どもが生まれてからも過ごしやすいように、LDKを1つの空間にしつつ、横にはキッズスペースも確保しています。 子どもが眠ったら引き戸を閉めれば、空間を仕切ることもできて1つの個室にもなります。https://www.polus-reform.com/examplet/full/detail.php?jn=629&tp1=t&tm=1&p=2
住み慣れた間取りを活かしながら「快適な我が家を目指して」
築30年の住み慣れた間取りを変更することなく、フローリングや水回り、照明等の電気関係をリノベーションしました。間取りに大きな変更は加えることなく、趣味の空間を確保して長く住むことを考慮した変更を加えています。 全面的にナチュラルで暖かみのある内装となっており、飽きが来ない親しみやすさを重視しました。リノベーションと新築やリフォームとの違い
リノベーションとは、既存の建築物に大規模な工事を行うことで、住居の性能を新築の状態と同等以上にすることを指します。リノベーションと新築・リフォームとの違いを確認しましょう。
新築との違い
新築は読んで字の如く、新しく建築することです。そのため、リノベーションとは概念からして全く異なり、ゼロの状態から自由に建築することを指します。 マンションの場合は最初から間取りや設備などが決まっていますが、誰も住んだことがない新品の部屋に住みたい方にはおすすめです。新築はリノベーションと違い、自由に間取りを決められるため、土地の許す限り自由に設計できる点も魅力です。 ただし、新築はリノベーションと比べてコストが大幅に掛かるため、融通が聞きやすい反面、資金に余裕がないと理想の住まいにするのは難しいでしょう。
リフォームとの違い
リノベーションとリフォームを混同している方も多いですが、決定的な違いがあります。リフォームは「新品同様に改修すること」であって、空間そのものには手を加えません。 一方のリノベーションは新品と同等以上の状態に改修するだけでなく、間取りや設備もアップデートして暮らしやすい住空間を実現することを意味します。リフォームはあくまで今ある古い住環境を新しくすることで、新築のときのようにするだけです。 コストはリノベーションのほうが高くなりますが、住む人に合わせた環境づくりを考えたときに、どちらを選ぶべきか検討してください。
中古マンションを選ぶときのポイント
リノベーションをするためには、中古マンション選びも重要です。選ぶ際はどのようなポイントを確認すべきか解説します。
建物の管理状態を確認する
マンションは12年に1度大規模修繕を行い、外壁塗装や防水処理を行うことが推奨されています。修繕には修繕積立金が利用されるため、その残高を確認しておくことが必要です。 大規模修繕は1個あたり100万円前後必要ですから、大規模修繕を行って間もない物件では、修繕積立金がほとんどありません。もしその状態で地震や台風などで建物に損壊が出た場合、修繕積立金で対応できないこともあります。 建物の管理状態がどのようになっているか、詳しくチェックしてからマンションを選びましょう。
建て替えの話が出ていないか確認する
古いマンションでは住民の同意が多ければ、マンションの建て替えが行われる可能性があります。区分所有者の5分の4、つまりマンションの住民の5人に4人が同意すれば建て替えは可能です。せっかくマンションを購入してリノベーションを行っても、数年後に建て替えが行われればすべてが無駄になってしまいます。築年数の長い中古マンションを選ぶ場合は、住民から建て替えの話が出ていないか確認してから購入しましょう。
リノベーションのプランを先に決定する
リノベーションのプランニングと物件選びは並行し、リノベーションができるマンションはプランの内容から選ぶほうがよいでしょう。実際にマンションを購入してから、「工事ができません」では二度手間になってしまいます。 まずリノベーションを業者と相談したうえで、プランを選択し、さらにマンションを業者にも確認してもらうのがベストです。業者によって対応できるマンションや間取りが異なりますから、対応できる幅の広い業者とプランを相談しておくのがおすすめです。
リノベーションで変更できない部分を確認する
前述の通り、マンションの共有部分や一部の間取りはリノベーションできないことから、あらかじめどこが変更できないか確認しておきましょう。リノベーションできない部分が先に把握できていれば、他の間取りや設備を要望に合わせやすくなります。マンションをリノベーションするときのポイント
マンションのリノベーションをするときのポイントを確認しましょう。
リノベーションは部屋の中しかできない
基本的にリノベーションは部屋の内側だけしか変更できず、規約によっては部屋の中でも変更できない部分があります。マンションには専有部分と共有部分があり、住民が変更していいのは専有部分だけだからです。部屋の外、通路や外壁、玄関の扉なども共有部分にあたるため、マンションの持ち主が勝手にリノベーションできない点には注意してください。
壊せない構造壁に注意する
部屋の中で合っても、マンションの構造壁については壊してはいけません。構造壁はマンションの耐久性に関係する重要な構造ですから、ここを破壊するとマンションの耐久性が著しく低下してしまいます。 リノベーションで物件を選ぶ際は、どこが構造壁になっているのか管理者に確認しておきましょう。配管に注意してリノベーションを行う
リノベーションで間取りを変更する際は、床下を通っている水道の配管にも注意してください。水道の配管はスムーズに流れるように勾配が付けられており、床下には十分なスペースが必要です。勾配がないと水が流れなくなるため、構造上間取りの変更が不可能な部屋も存在します。リノベーション前に部屋の見取り図を確認し、水道の配管に影響が出ないようなリノベーションを計画してください。
マンションの管理規約は遵守する
リノベーションを行うには、マンションの管理規約に反しない範囲で行うことが大事です。専有部分であったとしても、マンションの管理規約に違反する変更をしてはいけません。リノベーションを行う際は利用規約をしっかりと確認し、引っかかる規定がないことを確認してから施工してください。
マンションのリノベーションで理想の住空間を
新築マンションは高価ですが、中古マンションであれば比較的お値打ち価格になっているものも多くあります。
リノベーションに必要な費用を加味しても、新築マンションよりも安価に済むでしょう。 「新築以外には住みたくない」という考えでなければ、コストも安く、新築とほぼ変わらないリノベーションがおすすめです。一定の制限はあるものの、ほぼ自由に間取りを変更できます。
中古マンションを購入するなら、リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
監修者

大沼 春香(おおぬま はるか)
宅地建物取引士
埼玉県・千葉県・東京都一部に拠点を置く
不動産売買仲介会社に15年以上従事。
自身も不動産購入を経験し「初心者にもわかりやすい」
実態に基づいたパンフレット・資料に定評がある。
最近はWEBや自社セミナーなどでの情報発信も行っている。